In other words

I really don't know life at all ...

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お国に期待できないのなら、自己防衛しかない。新型コロナの恐怖は感染だけでなく、その後に続く生活もまたしかり。

緊急事態宣言が発令され、今日から皆さん自粛と相成るかといえば、そんなわけでもない。
我が家の夫もいつも通り出勤。ほとんどの社員がリモートワークになったものの、立場上それができないとのことで、関連会社とのあれこれ、今後の運営、調整やら社内でやらねばならぬことてんこ盛りらしい。

幸い勤務先も至近で満員電車に揺られることもなく、おまけにほとんどの社員は在宅ワークなので、広々としたスペースを独占状態で「3つの密」はかろうじて避けることができているという。

こんな時でも仕事ができること、きちんとお給料がいただけることに感謝とばかりに頑張ってくれているので、せめてしっかりと体力をつけてもらおうと、朝から大きなお弁当をつくり持たせている。

それでも、やはり通常通りに仕事をするというのは感染のリスクもある。できれば休んでほしいと思うところだけれど、現在の社会の状況を考えれば、夫の言うように変わらず仕事があるなら、お給料がいただけるなら、働いていた方が自己防衛にはなりそうだというのも頷ける。
いつ終わるとも知れない新型コロナを思えば、一寸先は闇と言ってもいいからだ。

我が家の夫は外国人なので、たとえ永住権を持っていて、日本人と同じように納税しても選挙権などはないし、今回のような有事に際してもきっと保証など得られないだろうと思っている。

だからこそ来日して以来20年、頑張って働いてきた。万が一の事態になっても、国はおろか誰にも頼ることができないという前提でやってきた。
下世話なことをいえば、頼れるのはお金だけということ。






これは私も同じ考えだ。
私の父は生前、いくつかの会社を経営していたのだけれど、バブル崩壊後はかなり資金繰りに苦労していたのを見ている。
これまで猫撫で声で金を借りてくれと日参してきた銀行も、途端に背中を向けた。国からの救済もなく、頼れるものはなにもなかった。
それは父の会社に限ったことではなく、見知った会社経営者や個人商店主、フリーランスといった人達は、非常に苦しい状態においやられ、ホームレスにまで落ちた人、中には自死を選んだ人すらいた。

そんな様子を見てきたおかげて、この日本は弱者が救済される社会ではないという現実がすっかり刷り込まれたのだ。

今回の新型コロナ問題も同じだ。個人事業を営む人、非正規雇用者などから悲痛な叫びが上がっているけれど、政府の答えはまるでピント外れだ。

私は当事者ではないけれど、政府からの発表があるたびに、官僚並び政府関係者はきっと頭の良い方ばかりなのに、出てくる案がこれ?とギョッとする。
もしかしたらもっと裏の裏の裏あたりまで見通した上での、政策か?国民を煙に巻くつもり?などと、考えれば考えるほどわからなくなる。まさに出口のない迷路にでも放り込まれたような気にさせられる。







まずは声を上げなければ届かない。だからこそ、「こうしてほしい!」と声を上げることは大切なのだろうと思う。
しかし、そんな思いが報われる事ばかりではないのが現実だ。ほとんどの場合は切り捨てられると思った方がいい。

Twitterなどを見ていると、やはり子育て世代の若い方々は、少なからず政府からの救済に望みをかけている感がある。
みんな自分の立ち位置、都合で考えるから、全てが共感できるものではないけれど、不満がどこからきているのかはわかる。

しかし子供のいる家庭と、独身子なしとでは求めるものも違う。それぞれの立場になれば、理解はできるけれど、一方の立場になれば、それはそれは大きな不公平感を覚えたりと、一人一人のニーズに応えることなど不可能であろうとも思う。

自分自身の立場で言えば、子供は私学へ通う大学生と高校生。学費がマックスに近い年代の子供を2人抱えている。
子供手当は貰える年齢ではなく医療費も自己負担。学費免除も所得制限で満額自己負担。
頑張って働けば働くほど税金で持っていかれる。

そんな立場から言えば、子供が幼く学費もかからず、医療費なども負担してもらえる上に子供手当も貰える。
それだけで御の字では?などと思うのが正直なところだ。

とはいえ、我が家だって子供が小さな頃は、同じだったから、これは権利だとそんな恩恵を享受するのもよくわかる。

しかし、独身の人であれば、また立場も違う。育休を始め、子供を理由に仕事ができない人のしわ寄せを全身で受け、なんの恩恵もないどころか、自分たちの納めた税金がそうした家庭に流れていく。。。
そんな不満はあらゆるところで目に、耳にする。

つまり、人々の不平不満の元はこの不公平感なのだ。

この不公平感をなんとかしない限り、不満の声は止まないだろうと思う。







ただ、立場が違えば考え方も求めるものも異なる。こっちを立てればあちらが立たずと、万人にとって満足できる社会というのもまた難しいものだ。

そもそもなにもかも欲しいといっても得られるものではない。それほど世の中は都合よく回っているものではないのだ。
現実的に考えれば、どこかで妥協や諦めが必要ということになる。

我が家の場合、自分達が社会の中では決して優遇される側ではないからこそ、期待せずに自助努力だけを無理やり見つめて生きてきたとも言える。
そのおかげで、これまでたいした不満もなく人並みの生活ができていたのだろうと思う。

ただ、それは我が家の場合だ。
もしも助けてくれる人がいるのなら、遠慮なく甘えていいと思うし、国からの援助が受けられるのなら、遠慮なく受けるべきだ。

しかし、それが無理な人は?
他所からの援助が期待できなければ?

結局自分でどうにかするしかない。

期待しないで自己防衛。それしか選択肢はない。

これはある種の諦めだ。諦めずに声を上げろ!という人もいるだろうけれど、正直言ってそんな暇はない。

子供は日々成長しているし、私だってお腹は空く。お金を出すことに関しては、恐ろしく動きの鈍い政府など誰が待っていられようか。そもそも出してもらえるかどうかさえわからない。まさに一か八かの賭けだ。こんな有事にそんな賭け事などする勇気はない。

危機が訪れたときには、自分たちでどうにかしよう。。。それを前提としてきたからこそ、これまでの有事でもダメージは少なくて済んだのだと思っている。

今回もまた同じ。新型コロナウィルスは怖いけれど、国に頼ることなく生きるために、夫はこんな時でも変わらず仕事へ行くのだ。
今の仕事ができなくなったら、また別の仕事を見つけてきて、働き続けるだろう。これまでもずっとそうしてきた。

こんな時まで仕事をしていたら、感染が拡大するという懸念もあるが、自粛していたら路頭に迷う。
そんな時、誰が助けてくれるというのだろう?いるわけがない。。。

恐るべきは新型コロナウィルスだけではなく、終息したその後だ。経済は氷のように冷え込み動かなくなっているだろう。
コロナからは逃れられても、不況からは逃れることはできない。

今は安定した職がある人だって、その時にどうなっているかはわからない。なんの保証もないのだから。

そんな中でも私達は生きていかなければならない。そのために出来ることは、こんな時でもお金を作り続けることだ。

日本ではあからさまにお金の話をすると下品だとか浅ましいだとか言われたりする。けれど、お金がなければ生きていけない。そして、お金から救われることは数知れない。

専業主婦でも、自宅にいながらしてお金を稼ぐことは可能だ。ただ、夫は役割分担だと言う。自分が2人分以上稼ぐかわりに、家のことは丸投げするぞと(笑)

お金を稼ぐことよりも、自分が心置きなく働ける環境を整えて欲しいということだ。

これがいいのか悪いのかはわからない。ただ、人のロールモデルになろうなどとも思わない。
これが自分たちの決めた、最も合理的なやり方たいうだけだ。

現在、仕事をしていない私や子供達は完全自粛生活をしている。そして外で働らかなければいけない夫が帰宅した時、ゆっくりとくつろぎ笑って過ごせる環境を作ることを第一に生活している。

これが我が家の新型コロナ対策なのだ。