In other words

I really don't know life at all ...

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夏の暑さに胸元から滴る汗は更年期ゆえか?それを内心喜ぶ心情とは!


読んでいて暑苦しくなるような呟きなので涼しげな葛切りのお写真を。京都「鍵善良房」さんのものです。

運動のためになるべく歩くようにしている。
都心暮らしゆえほとんどの用事は徒歩圏内で済む。バスや電車を使うこともあるけれど、一駅二駅程度なら歩いて移動することも珍しくない。
但し、それは暑くなる前のお話で、連日気温30度をゆうに超える今、そんなに歩いていたら命の危険すらあるので、もちろんそのような無謀なことは控えている。

夏の間は20分歩くのを限度とし、それ以上かかりそうな距離の場合は、時間がある時ならば近くにあるカフェなどで休憩をとりながら歩く。そんな時間のない時はタクシーやバス、電車などを使うことにしようと決めている。

先日もいつものように徒歩で美容院へ行った。片道25分弱の道のりで、20分ルールからは少しオーバーするけれど、これくらいならばと歩いて行くことにした。

肌が冷んやりするという日焼け止めをしっかり塗り、サンバリア100の日傘をさし、なるべく日陰を選んで歩いた。
8月に比べると、朝夕は時折涼しく感じるような風も吹いたりと、それほど苦にならなかった。

ようやく美容院に辿り着き、冷房のきいた涼しい室内に座りほっと一息と思ったのだけれど、暑さは一向に引かない。
私にとって夏の3種の神器の一つである扇子を出してパタパタと冷たい風を顔面に送ると、涼しさで生き返るようだ。
しかし、首筋からいく筋もの汗が胸許へ流れていく。

ツー

ツー

ツー

ハンカチで胸許に流れ落ちてくる汗を拭いながら、何故こんなに汗が噴き出てくるのか?己の身体ながら心配になった。



若かりし頃はサウナに入っても汗が出ないくらい、まったく汗をかかない体質だった。ただ単に代謝が悪かっただけなのかもしれないけれど、とにかく真夏でも化粧崩れとは無縁でいつでも涼しげな顔をしていられるのが、密かな自慢ですらあったのだ。

それが今はどうしたことだろう。。。
周りが涼しい顔をしていても、一人でヒーヒーと流れる汗を拭っている有様だ。

このような現象が顕著に現れるようになったのは、確か一年前?いや2年前だったか、もう記憶は定かではない。気づけば汗を流すようになっていた。

しかし今年はこれまでで最高の流水量を誇っている。
とにかく冷房の効いた部屋の中にいても汗が出てくることさえあるのだ。

私は趣味と実益を兼ねて、終日家にいる日は必ずパンを焼くのだけれど、250℃までに熱したガスオーブンがボンボンと加熱するのと同じく、自分がオーブンに入っているわけでもないのに、私の身体も熱せられていく。
そしてまたポタポタと胸元に汗が落ちてくるのだ。

側から見たら、かなり見苦しいに違いない。
若い人であれば多少の爽快感も感じられるだろうけれど、中年の女が一人でヒーヒーと汗を流している様は、爽快どころか人様の暑さを呼び寄せるほどに鬱陶しい光景だろうと想像する。

しかし、本人は意外なことに密かな爽快感を感じているのだからおかしなものだ。
嫌だ嫌だと思いながらも、なぜか汗がタラタラと流れるのが嬉しくもある。

これは「もしかして代謝がよくなった?」という根拠のない理由によるもので、発汗のメカニズムなどよくわからないものの、なんとなく身体が機能しているように思えるからなのだ。

実際のところはわからない。主治医に何気なく相談してみたものの、「代謝がよくなったというよりも、更年期だからね」と笑って済まされてしまうのだ。
しかし私は医者の言うことを100%信用する人間ではない。人それぞれ体質も異なるのだから、私の身体が他の患者さんと同じとは限らないし、医学書に書かれた通りだとも思えないのだ。



自分の身体は自分が一番知っている。
もちろん主治医には全幅の信頼を持っているし、足を向けて眠れないほどありがたく尊敬もしている。
それでも、やはり私の身体を一番よく知るのは、日々身体からの声を聞いている自分自身だと信じているのだ。

すべては「更年期」で済まされてしまうお年頃で、実際にその通りなのだけれど、この日々滝のように流れる汗は、どう考えても「よい汗」ではないかと思っている。

更年期をネガティブに捉えれば、よろしくない状態なのかもしれないのだけれど、発汗だけでなく最近の私は体温も上昇しているのだ。
昔から低体温気味で、平均すると35.7℃程度と36℃を超えることはなかった。体温が低いのはあまりよくないと、生姜を食べたり温かいスープを飲んだり、湯船に浸かったりとあらゆることをしてみたけれど、まったく変わらなかった。
それが更年期になった途端に、一気に平均36.6℃まで上昇したのだ。
これには私も歓喜した。
一説によると更年期による自立神経の乱れから発熱するケースもあると言われているけれど、そんなことはどうでもいい。とにかく日常的に体温36℃超えをキープできているのだ。これが身体に悪いわけはないと自分では思っている。

いつ終わるとも知れない更年期。安定しない体調に少しばかりイラついたりもあるけれど、悪いことばかりだとは思いたくない。
これは自然に訪れる変化だ。誰もが通る道であり、老いを迎える前の必要なプロセスなのかも知れない。

流れ落ちる汗は美しくないけれど、人体の神秘がもたらした現象かもしれぬ⁉︎と、何やら素敵なことのように思うことにしよう。

自立神経の乱れか、ここのところあまり調子はよくないのだけれど、「更年期?どうぞどうぞお好きにしてください。いつかはどうせ去るんでしょ?」と、それくらいの心持ちで日々過ごすことにしよう。