In other words

I really don't know life at all ...

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50代は貯めどき。健康維持と貯蓄、老後の不安に備えた一挙両得の試み。

少し前に現在住んでいるマンションの更新があった。
その際、1ヶ月分の更新料を納めるのだけれど、都心ゆえに賃料も高い。
2年おきに更新料という名の事務手数料を何十万も払うことに、面白くない気持ちにもなるけれど、こればかりは仕方がない。
税金と同じで、払わなければいけないものは、さっさと払ってしまうに限る。

50代になってもなお、マイホームを買うこともせず、賃貸暮らしをしているのは、ただ単に買いたくないからだ。

持ち家の場合、よほどのことでもない限りは、そこが終の住処となるのだと思うけれど、私は若い頃からその時々のライフスタイルに合わせて、住む場所を変えたいと思っていた。

今は便利さをお金で買うと考えて、都心で暮らしているけれど、きっともう少し歳をとれば、この環境も必要としなくなるだろう。

まだ次女が独立していないので、当面はこの都心暮らしを続けて行くだろうけれど、次女が家を出たら、きっとまた別のところへ行くのだと思う。

同じ都心部でも、もっと小さなマンションに移るか、もう少し静かな環境を求めて、地方にでも行くか。。。
この自由に動けるという気楽さは、マイホームを持つことよりも私にとっては優先順位が高いのだ。

そんな遊牧民のような暮らしを夢見るとき、やはり先立つものはお金である。
お金さえあれば、自由に好きなところで、好きなことをして暮らしていける。
持ち家ではないからこそ、老後のための貯えも十分でなければいけない。

人生100年と言われるいま、老後資金に2000万円必要だという話がずいぶん前に話題になったものだけれど、賃貸暮らしではそれも心許ない。

最近読んだ本によると、年金プラス5000万円はないと、普通に暮らすのは難しいという話だ。
確かに65歳から、例えば30年生きるとすると、2000万円では月にたったの5万円だ。これではワンルームすら借りることはできない(東京では)。



マンションの更新料だけではない。
大学生の娘2人分の授業料、それぞれ半期分を先月の末に支払った。
マンションの更新料も含め、すべて合わせてざっと150万近くが一気に出て行った。。。

150万を貯めるのは大変だけれど、出て行くのはあっという間で、貯金通帳を眺めては、思わず漏れる溜息。

それでも、長女の学費はこれが最後。まだ次女は大学1年生と先は長いけれど、私学の長女に比べ、次女は国立なので、学費もグッと軽減される。

これから、第二の貯めどき到来だ。
夫が定年するまで、あと15年はある。この15年でしっかり貯蓄を増やして、豊かな老後を送ろうと、気持ちを切り替えることにした。
これまで何度も「切り替える」と意気込んでいたものの、老後の不安もどこか漠然としていたせいか、喉元過ぎれば今日まで来てしまった。。。
しかし、もうそんな悠長な考えではいけないと、今度こそ本気で気持ちを切り替えなければと思っている。

そんな前向きな気持ちに水をさすように流れてくるのが、値上げのニュース。

先月だったか、電気料金を見てビックリした。4人暮らしから2人に変わったので、多少は電気料金が軽減されるかと思いきや、むしろ以前よりも高くなっている。
終日エアコンをつけていなければ凌げないほど暑い時期だったので、一年で最も電気料金が嵩む月だ。それは想定内であったのだけれど、あまりの高さに驚いたのだった。

電気料金のみならず、食品関係も軒並みの値上げ。スーパーへ行くたびに、これだけしか買っていないのに、こんなにかかる?と、レシートを確認したこと数知れず。。。
趣味のお菓子にしても、昨今は日々のおやつとするには贅沢な価格となってきている。

もう何もかもが、高くなったと感じる。

趣味や贅沢品は我慢すれば済むけれど、光熱費や食費は人間らしく暮らすためには、必要不可欠なもので、多少の節約はできたとしても、それに追い討ちをかけるように値上げ、値上げでは、もうどうしようもない。

貯めどきどころか、これまで子供の教育費に回っていたお金は、極端な話、そのまま生活に取って代わる可能性があるのだ。



いまは贅沢をしなければ十分に食べるには困らないけれど、一体いくらあれば安心な老後が送れるのか、わからなくなってきた。

子育ても終え、家事育児の負担もない。一日のほとんどは自由に過ごせる時間なので、仕事をするという選択肢もある。
ただ、それは今のところ考えていない。

さすがに好きなことができないというくらいに困窮したら、すぐにでも働く用意はあるけれど、毎日美味しいご飯が食べられるうちは今のままでいたい。

昨今では老若男女問わず、働けという風潮になっている。
「生きがい」「女性も輝く社会」そんな言葉に置き換えられているけれど、仕事以外でも生きがいや輝ける場所は見つけられる。
天邪鬼な私からすれば、全国民から少しでも多くの税金を徴収したいという思惑が裏に隠されていると思ってしまう。
綺麗な言葉で人をその気にさせて、裏では頭のいい官僚達がニヤニヤとしているのではないか?と考えてしまうのだ。

日本では累進課税が採用されている。つまりは稼げば稼ぐほど、ごっそり持っていかれるという仕組みだ。
夫の給料明細を見るたびに、頑張って働いて収入を上げても、それと同じくして年貢が重くなるのなら、何のために頑張っているのやら?と思う。
私が働いて収入を得れば、さらに税金は重たくなる。

50をとうに過ぎた私が、気力体力を消耗しながら働き、さらに増税となったら輝くどころではなくなる。

私にも働きたいと思っていた時期があった。試しに半年間の短期契約でパートタイマーとして働いたこともあったけれど、とても大変だった。。。
仕事以外の時間は家事・育児に追われ、たとえ自由な時間が得られても、疲れ切って何もする気が起きなかった。
フルタイムで働いてるママさん達は、本当にすごいなと思うけれど、私には無理だった。。。

夫にとっても、これまで私に丸投げしていた家事・育児の手伝いをしなければいけないのは大変だったようで、仕事を辞めた時は大層喜んだものだ。
仕事に全集中する環境は、夫にとって必要だったのだ。

「もう仕事などせず、家のことをしながら、ゆっくり過ごしたらいい」

自分の好きなことさえできない生活、健康不安などによって、すっかり仕事がしたいという気持ちも萎んでいた私は、素直に専業主婦に戻ったのだった。



仕事をしていないのだから収入はない。あるのは5年ほど書き続けているブログから得られる収益くらいのものだ。
収入と言えるほどではないけれど、趣味のお菓子を買ったり、年に一度や二度、一人でぶらり旅へ出る程度のお金はそれで賄える。

本来ならそれを貯金に回せばいいのだろうけれど、生活の中で人並みの楽しみを見出そうと思えば、専業主婦とてお小遣いは必要だ。

老後の蓄えはやはり夫からいただくお給料からというのが、我が家にとっては現実的だ。
毎月、夫からいただく生活費も、以前はきれいさっぱり使い切っていたけれど、ここ数年は物欲も消え、使い切ることはなくなった。
人間とは不思議なもので、貯金通帳に記録される数字が増えると、それに楽しみを見い出すようになる。貯金することが目的ではなく、その数字が増えていく様に楽しみや喜びを感じることが目的になるのだ。

へそくりを増やしていく楽しみを得てからは、積立てNISAも始めた。非課税となる¥33,000満額、毎月積み立てている。

それでも私自身の貯蓄は遠く5,000万円には及ばない。
我が家は夫婦共々お互いの資産を知らない。あえて尋ねることもしないので、夫がいくら隠し持っているのか、一銭も隠し持っていないのか、まったくわからない。
夫も私の懐事情は知らない。結婚前に買った不動産、親から譲り受けた美術品等、全く把握していないようなのだ。
別に内緒にしているわけではない。世間話の折に何度か話したことはあるはずなのだけれど、ちゃんと聞いていないのか、興味がないのか、それに対して言及することはない。
つまりは、お互いの資産状況を知らなくていいということなのだと思う。

専業主婦はリスキーだと言われている。離婚したら収入が絶たれるのだから、それも当然だ。
特に我が家の夫は外国人なので、時に冷酷とも思えるような考えを持っている。
これは若い頃から肝に銘じていことなのだけれど、この歳になると余計に油断はならないと思うようになっている。

やはり先立つものはお金なのだ。
健康な身体とお金さえあれば、どう転ぼうとも怖くはない。



子育てに不相応なばかりにお金をかけたせいで、私の虎の子もかなり目減りした。
夫婦でも子育てに対する考えは違う。夫が「これは無駄」と切り捨てれば、諦めるしかない。しかし私は子供達がどうしてもやりたいと思うことには投資してあげたいと思っていた。
夫に口出しさせない唯一の方法は、夫のお金を遣わないということだった。
結局、夫の賛成が得られないケースでは、私が自分の貯金から賄ってきた。
「あのお金さえとっておけば。。。」
そう思わないこともないけれど、いま自分の好きな道を歩んでいる子供達を見ていると、あれは必要な投資であったと思える。
そんな子育ても、そろそろ終わりを迎えようとしている。

ようやく教育費が一段落したいま、ようやく自分のための貯蓄に励む時が来たのだ。

物欲はないけれど、これまで趣味のお菓子にはかなり散財してきた。最近は年齢のせいか、お金よりもまず胃袋が追いつかなくなっている。
コロナ禍で運動不足となったのにも関わらず、お菓子を食べ続けた末、贅肉も増えた。なによりも成人病にでもなったらという不安がある。

最近は健康を危惧して、お菓子も控えめにするようにしている。そのおかげで出費もかなり減っている。
健康維持と貯蓄、まさに一挙両得だ。

健康で長生き、そして経済的な不安のない老後を目指し、今度こそ頑張っていこうと思うのであった。